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《夢の花》(2018–2021)
《夢の花》(2018–2021年)は、特定の意図や計画を持たずに着手した作品群です。私は金属の板に向き合い叩き始めるとき、事前にテーマやコンセプト、あるいは最終的な形態を定めることをしません。
日本の現代工芸において、素材自体の声に耳を傾ける姿勢は極めて重んじられてきました。1990年代における素材と技法の関係性から自己表現を追究した「工芸的造形」、そして2010年代以降の現代アートと工芸の境界における再検討や高度な技巧性への注視は、この分野に大きな影響を与えています。
しかし、私の制作はこうした日本特有の工芸的文脈とは一定の距離を置いています。私の思考は常に「なぜ、鍛金という技法でこの形を生み出しているのか」「なぜ自分は鍛金をし続けるのか」という根本的な問いから出発します。
金属を打ち叩く身体的行為と、出来上がった最終的な造形に向き合ったとき、はじめて私は自身の中に眠っていたトラウマ的な過去の記憶と遭遇します。本作群は、意識的な意図を超えた「無意識」の存在を、私自身に強く自覚させる契機となった作品です。

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