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映像作品《双生児の記憶のかたち》2025年
 

一卵性双生児の妹と自身の顔写真を重ね、それを金属板に転写し、金槌で打ち、叩く。鍛金行為によって徐々に変化する顔は、妹でも、自身でもない別の誰かのようになっていく。その過程は、妹が主張する解離症状のような感覚をもたらす。同時に、妹が解離状態に書いた小説「え・き・す・と・ら」を朗読した。本文の端々からは、幼少期から現在にいたるまで彼女を取り巻く痛みの記憶が垣間見れる。映像の鍛金と相まって、朗読する声は自身のはずなのに、妹の声に聞こえてくるような錯覚が助長される。

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